ベビーシッターを利用してみて思ったこと。

 
皆さんはベビーシッターと聞くと、どういった印象をお持ちであろうか?
 
ここ数年日本では「イクメン」という言葉が存在し、「育児に積極参加する素敵な男性」の代名詞として使われる場合が多いが
逆を言えば「母親が育児のメインであるべき」という概念が未だ根付いているような気がしてならない。(こんな言葉早く滅びてほしい)
母親自身が他人に我が子を預けることに後ろめたさや不安を感じ、また周りから非難されることを恐れてベビーシッターの存在は知っていても利用にまでに至らない方も多いかもしれない。
 
筆者は日本に住んでいるアメリカやフランスの知人から「日常的にベビーシッターを利用している」と聞いた。保育園の迎えやその後の留守番、夫婦での外出などその利用方法は様々だ。
 
日本では最近ベビーシッターにまつわる事故や事件など取り打足されていることもあるが、その実態はどうだろう?
 
百聞は一見に如かずである。
アメリカかぶれの夫も快諾していることだし、利用してみることにした。
 
 

まずはシッターさんを探す

調べてみたところ、自分の住む地区の役所のホームページに案内があった。
 
筆者が見つけたシッターさんは、もともとは一時預かりの施設に勤めていた保育士の方だが、施設が閉業したため今は個人的にシッター業務を行っているとのこと。
一度会って話をする事に。
 
もちろんシッターさん専門の派遣企業や団体なども多く存在するが、シッター本人と直接すぐに話が出来た為今回はパス。
 

初回の面談

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今回お願いした方は気さくな雰囲気の50代の女性で、自身もお子さんが3人いらっしゃるとのこと。

初回では、何時に授乳しているか?寝かしつけはどのように行うか?好きな抱き方は?…等、我が子の日々の生活リズムについて話したり、シッターさん自身のこれまでの保育経験を伺った。

じっくり話をした上で、納得したら利用申込書を記入する。筆者は産後不調続きだったため、普段なかなかチャンスのない病院へ行くことに。

当日

おむつや着替え、哺乳瓶などを目立つ場所に置き一応部屋の掃除もして準備万端、というところで時間通りシッターさんがやってきた。
家族以外の人に預けるのは始めてである為、少々落ち着かない筆者をよそにぼーっとした顔でシッターさんに抱かれる我が子。
まだ生後2ヶ月なのでもちろん人見知りなどない。
 
ということでしばしの別れを告げる。
 
外出してまもなく、シッターさんよりメールが入る。
 
「疲れたのか寝てしまいました。」
 
写真付き。その後もメールを度々くれた。
 
「と思ったら起きたので散歩に出ています。」
「 今オムツを換えました。ごきげんですよ。」
 
マメな方だ。おかげで不安無く時間を過ごす事ができた。
帰宅してからは、ミルクを飲んだ時間や量をメモした紙を頂き、無事終了。
 

使ってみて損はない

昔は二世帯、三世帯同居が一般的で、子供の世話をしてくれる大人が圧倒的に多かった。かくいう筆者も物心ついた時から祖父母と同居しており、両親が面倒を見れないときはよく自分の相手をしてくれたという。

核家族化が進む現代、日中1対1で子供の世話をしなければならないママが増えたのも、近年わずからながらもベビーシッターの認知度が上がっている要因の一つではないだろうか。

2014年10月に厚生労働省もベビーシッター事業者に対し、個人・企業に関わらず都道府県への届け出を義務化。事故等の防止を含め保護者が安心して利用出来るよう、より柔軟な保育体制を整えようとしている。

月齢が浅い子をもつママは、日中トイレも落ちついて行けず、洗濯物を干そうにもギャン泣きされて気が気ではない。
 
ちょっと小休止…と思えばウンチ炸裂。可愛い我が子といえど社会から孤立し、思い通りにいかない育児に疲れたり悩んだりすることもあるはずだ。
 
そんな時は、行き詰まる前にどうか無理せず他の人の手を頼って欲しい。
外出が難しければ、我が子を見ておいてもらっている間に家事に集中するだけでも良い。
 
1時間でもたった10分でも、我が子から一旦距離を置いてゆっくり深呼吸できる時間を作ると、知らず知らずのうちに溜まっていた疲れや、やり場のない感情が一旦リセット出来るはず。