<昔の出産>100年前の出産方法とは?

皆さんは100年ほど前はどのように出産が行われていたがご存知だろうか。
先日昔の出産方法について紹介している本があったので、その内容を少し記事にしたいと思う。

現代の出産は病院の分娩台で助産師さんや医師の付き添いのもと、仰向けになって行うのが一般である。

しかし100年ほど前は、自宅や産小屋と呼ばれる出産専用に設けられた場所で静かに出産が行われていた。

助産師さんもおらず、当時は「産婆」もしくは「取り上げ婆」などと呼ばれる近所に住む女性が出産を手伝うのが一般的だった。
もちろん無痛分娩など存在せず、会陰切開も無い。裂けて当たり前なのだという。(マジか…)
そんな時代とともに変化する分娩スタイルをここで少し紹介したい。

縄にすがる妊婦と腰抱き

例えばとある北陸地方の出産方法の話。
今90才くらいのおばあちゃんの母親、つまり100年以上前の出産方法である。

今ももしかしたら名残があるかもしれないが、天井から吊るされた縄にすがって座り、股を開いていきむという。

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イメージ図

さらに「腰抱き」という担当のものがいるらしく、本によると腰抱きの人は「そらっ!」「はいっ!」と声をかけたらしい。
(参考にした本に書いてあった)

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腰抱きの人

出産を終えた女性は、しばらく縄にすがったまま休養したらしい。

 

1945年以降の出産

昭和20年以降は、自宅の畳の部屋で出産する妊婦も増えてきてはいたが、自宅裏の日のあたらない部屋や納屋で出産する古いスタイルも地域によっては残っていた模様。

これもとある地域の出産スタイルだが、男が正座して膝を開き、一方の膝の上に妊婦を座らせ、その男が両手で後ろから力一杯腹を押さえるといった出産方法もあったという。

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後ろの男性は相当メンタルが強くないとむり

個人的にはこのスタイルだったらいきみやすいかもしれない。
しかし力が入りすぎて後ろで支えてる人の首締めそうな気もする。

現代では仰向けでの分娩が一般的ではあるが、 自宅分娩や水中分娩、和室分娩といった様々なスタイルでの出産に臨む妊婦さんも少なくないという。

ちなみに現代のアメリカでは出産の8、9割は無痛分娩であったり、シンガポールや香港などでは帝王切開が多いと聞く。(理由は痛い思いをする必要がないとか、日程調整がきくとかなんとか)

時代や国が変われば分娩スタイルも様々。面白い。
今度は世界の分娩事情について調べてみようかな。

以上、昔の出産に関するレポでした。

参考文献:日本人の子産み、子育て いま・むかし(鎌田久子、宮里和子、菅沼洋子、古川夕子、坂倉啓夫

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